革靴にカビが生えたときの対処と予防
久しぶりに靴箱を開けたら革靴にカビが生えていた、というご相談は毎年梅雨明けと秋口に集中します。カビの状態によって対処方法が異なるため、まず状態を確認することが重要です。
カビの種類と見分け方
革靴に発生するカビは、大きく白カビと黒カビに分けられます。白カビは革の表面に白い粉状または綿状に付着し、比較的初期段階のカビです。アルコールを含んだ布で拭き取ることで除去できることが多いですが、革の油脂分も同時に失われるため、その後の保革が重要です。
黒カビは革の繊維に深く入り込んでいることが多く、表面を拭くだけでは除去できません。専用の洗浄剤を使って洗浄する必要があり、場合によっては革の変色が残ることがあります。
店頭でのカビ洗浄の手順
まずカビの種類と範囲を確認します。白カビの場合は、アルコール系の洗浄剤で表面を拭き取り、乾燥後に保革クリームを塗布します。黒カビの場合は、専用の洗浄剤を使って革全体を洗浄し、乾燥させてから状態を確認します。
洗浄後に革の変色や硬化が残る場合は、補色施術を組み合わせることがあります。カビの程度によっては、完全に元の状態に戻せないこともあるため、持ち込んでいただいた上で判断します。
カビを防ぐ保管方法
カビは湿度70%以上、温度20〜30度の環境で発生しやすくなります。靴箱の中は通気が悪く、この条件を満たしやすい環境です。靴箱に除湿剤を入れること、定期的に扉を開けて換気することが基本的な対策です。
靴をしまう前に汚れを落とし、保革クリームを塗布しておくことも重要です。革に油脂分が補われていると、カビが繊維に入り込みにくくなります。ビニール袋に入れての保管は湿気がこもるため避けてください。
カビは早期に対処するほど、革へのダメージが少なくて済みます。白い粉状のものが付いていたら、まず状態を確認してみてください。